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とりあえず文を上手に書きたいのだが、そうは問屋が卸さない。

何でもかんでも久し振り

「…ん?んん?なに、この甘いにおい…」

まるで、ばらのみたいな、やわらかくて、でもすぐに分かるにおい。
なんだろう。めずらしいお花が近くで咲いてるのかなあ。
くるりと回って辺りを見回すと、何かがアタシの目にとまった。
目をこらすと、あそこに誰かがいるのが分かる。たぶん、二人いるみたい。
別に、あそこだけ景色がちがうとかそういうんじゃないけど、どういう訳か、すごく目立ってる。

「あ、茶虎姐(ちゃとらねえ)さん美狐姉(みこねえ)さんだあ!」

月太くんの声に、遠くの人がこっちに振り返った。
印が手を振ると、遠くの二人も手を振りかえす。
アタシたちが近づくにつれ、二人の輪郭がはっきりしてきた。
…どうやらあの人たちも、この森の妖怪らしい。
だって、二人とも、頭に猫みたいな耳が生えてるもん!

「あの二人は、妖怪の名前で言うと猫又と妖狐。猫と狐と言っても、普通に私達とおんなじ言葉を喋るから、人間みたいな感じなんだけどね」

印がアタシの近くに寄り添って、指を指して教えてくれた。「あの左の派手な着物を着ている方が猫又の茶虎姐(ちゃとらねえ)さん。んで右にいるのが妖狐の美狐姉(みこねえ)さんだよ」
説明してくれてる間に、その茶虎姐さんと美狐姉さんはすぐ近くに。
…どうやら、印よりも背が高いようだ。印が抜かれてるんだから、アタシなんかは完璧に負けちゃってる。う〜ん、なんかくやしい…
その二人はとても不思議な顔立ちをしていた。
何て言えばいいのかな、…うん、もちろん、人間じゃないんだ。
鼻もつんと高いし、茶虎姐さんは、とてもするどい白いやえ歯がよく目立っている。
どう見ても、動物そのものだ。だけど……

「どうしたの? 難しい顔しちゃって…」

「ふわッ!」

いつの間にか、美狐姉さんの顔が息がかかるくらい近くに!
あ、あたし、けっこう長いあいだ考え事してたみたい。

「ご、ごめん。何でもないよ、大丈夫」

でも、こうやって間近で見ると、すごく美人なのがよく分かる。
まるで糸のように黒くてさらさらな髪……って、あれ?
……あ、そうか、こんな髪の毛が生えてるから、人間みたいに思ったんだ。
それに、二本足で立ってるし、着物も着てるし。
なるほどなー……なんて考えてると、美狐姉さんが、また心配そうに声をかけてくれた。

「初めての場所だから、緊張しちゃってるのかな。何かあったら、気軽に相談してね」

美狐姉さん、にっこり。
うわわ、笑うとますます美人…!
すると茶寅姐さんもやってきて。

「そうそう。何か困った事があったら、あたいらに任せな!」

な、なんて優しい人たち……!
もう感激です、ありがとう!

「ところでさ、お二人方」

印が茶虎姐さんと美狐姉さんに近づき、アタシの背中を軽く押して、言った。

「あー、そうそう、豆子の武器のコトなんだけどさあ」

月太くんも思い出したように、楽しげに言う。
……だからあれは二人のカンチガイで、アタシにそんなすごい能力があるワケないじゃない……。
今からあれを二人に見せなくちゃいけないなんて、気が重い……。


豆腐小娘 暢気便 〜零咲森より、愛をこめて〜

やっと話が微妙にながら進んできた…!
ごめんね零咲森のみんな、もっと書けるように頑張るよ((
また新キャラ出ました。
妖怪の定番(?)、化け猫と化け狐の茶虎姐(ちゃとらねえ)>)さん・美狐姉(みこねえ)>)さんです。
「姐さん」「姉さん」なのは、ちょっとしたこだわりでs((殴
あとついでにカテゴリーも作っちゃいました。こうすると個人的に整理しやすいのですww

あと「小説家になろう」にて、オリキャラ小説「猫に飼われてみた。」更新しました。
あいかわらずのgdgdクオリティですが、読んで下さると嬉しい限り((殴蹴